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車売却時の落とし穴!個人情報の管理と確実な削除方法!

この記事を読むと解決できること
車を売却する際に、車内に残った個人情報の確認と削除の重要性について理解し、具体的な手順や方法を学べます。


車を売却する際、90%以上の人が車の買取価格だけに注意を払いますが、意外と見落とされがちなのが車内の個人情報の管理です。ナビゲーションシステムに保存された目的地、Bluetoothで接続した電話の連絡先リスト、さらには車載カメラの映像など、知らぬ間に大量の個人情報が車内に残っていることも。車売却時に個人情報を安全に管理し、削除するための実践的なアドバイスをご紹介します。

 

個人情報のリスクとは?


車内に残る個人情報は、新しい所有者や悪意のある第三者の手に渡ることで、プライバシーの侵害や詐欺につながるリスクがあります。特に、現代の車には多機能なデジタルデバイスが搭載されており、意外と多くの情報が蓄積されていることに注意が必要です。
最近中古車買取業界、買取業界も多くのニュースで相次ぐトラブルが発生しています。あなたが被害者にならないために、個人情報対策やリスクを抑えておきましょう。

 

個人情報とは?


個人情報とは、個人が特定される情報「名前」、「住所」、「電話番号」、「メールアドレス」などのことを指します。

 

起こる可能性のあるリスク

①プライバシーの侵害
車内のナビゲーションシステムや連絡先リストに残された情報から、個人の居住地や勤務先、さらには頻繁に訪れる場所などのプライベートな情報が露呈し、プライバシーが侵害されるリスクがあります。

②詐欺や犯罪への利用
不正に入手された個人情報は、詐欺や窃盗などの犯罪に利用される可能性があります。例えば、住所や電話番号が悪用され、不審な通信販売や詐欺のターゲットにされるケースが考えられます。

③アイデンティティ盗用
氏名や生年月日、住所などの情報が悪用され、他人のアイデンティティ(身分)を盗用されるリスクもあります。これにより、クレジットカードの不正利用、契約の不正申し込み、さらには名誉の毀損などの被害に遭う可能性があります。

④サイバーセキュリティの脅威
近年の車はインターネットに接続されることが多く、車載システムを通じて個人情報がサイバー攻撃の対象になることも考えられます。不正アクセスにより、個人情報が外部に漏洩するリスクがあります。

⑤信頼性の低下
個人情報が漏洩し、それが原因でトラブルに巻き込まれた場合、その人の社会的信頼性にも影響を及ぼす可能性があります。特にビジネスシーンにおいては、重大な損害を引き起こすことも考えられます。


確認すべき個人情報の種類


・ナビゲーションシステムの履歴
目的地情報: 自宅、勤務先、よく訪れる場所など、ナビゲーションシステムに保存された目的地の情報。
検索履歴: 過去に検索した場所やルートの履歴。

・Bluetoothの接続情報
連絡先リスト: スマートフォンと車をBluetoothで接続した際に同期された電話帳の情報。通話記録: 発着信情報など、通話履歴のデータ。

・車載電話やインフォテインメントシステム
保存された連絡先: 車載電話システムに直接入力された連絡先情報。
通話記録やメッセージ履歴: SMSやその他メッセージングサービスの履歴。

・メディアプレイヤー
USBポート経由で転送されたファイル: 音楽ファイルや写真など、USBメモリ等を介して車内のシステムに転送されたメディアファイル。
再生リスト: ユーザーが作成した音楽の再生リストや履歴。

・ Wi-Fiと接続設定
Wi-Fi接続情報: 車載Wi-Fiネットワークのパスワードや接続したネットワークの履歴。
アプリケーションのログイン情報: 車載アプリケーションやサービスへのログイン情報。
・車載カメラや駐車支援システム
録画映像: 車載カメラによる録画データや駐車場の位置情報。

・保証書、整備記録、自賠責保険、車検証情報、任意保険契約書
住所、電話番号、名前などが記載されています。


実践的な削除方法

 

一般的な削除方法の解説になります。メーカーや車種によって多少違いがあります。

1.ナビゲーションシステムの履歴削除
→操作パネルまたはタッチスクリーンメニューを使用して、ナビゲーション設定にアクセス
→履歴または目的地管理のオプションを探し、保存された目的地や検索履歴を削除
※場合によっては、「全て削除」や「履歴クリア」のようなオプションもある場合があります※

2.Bluetoothの接続情報と連絡先リストの削除
→車の設定メニューからBluetooth設定にアクセス
→ペアリングされたデバイスのリストを開き、全てのデバイスのペアリングを解除
→連絡先リストが車内に保存されている場合は、その削除オプションを探して連絡先データをクリア

3.車載電話やインフォテインメントシステムの情報削除
→インフォテインメントシステムの設定メニューにアクセスし、「工場出荷時リセット」または「システムリセット」を選択
(この操作により、連絡先リスト、通話記録、アプリケーションデータなどが削除されます。)

4.USB経由で転送されたメディアファイルの削除
→メディアプレーヤーまたはインフォテインメントシステムのメニューで、USBデバイスやメディアストレージの管理セクションにアクセス
→保存されたメディアファイルを削除するオプションを選択します。(USBデバイス自体を物理的に取り外すことも忘れずに)

5.Wi-Fi接続情報とアプリケーションのログイン情報の削除
→Wi-Fi設定にアクセスし、保存されたネットワークを削除
→車載アプリケーションがある場合は、各アプリの設定にアクセスしてログアウトし、アカウント情報を削除

6.車載カメラの映像データ削除
→車載カメラや駐車支援システムの設定にアクセスし、保存されている映像データをクリアまたは削除

7.工場出荷時の設定へのリセット
一括消去手段として、車のインフォテインメントシステムやデジタルダッシュボードの「工場出荷時設定にリセット」を選択することで、車内の個人情報を一括で削除できます。
ただし、この操作を行うと、カスタマイズした設定やダウンロードしたアプリケーションも全て失われるため、車の査定額に影響が出る可能性があるので注意してください。

8.保証書、整備記録
→1枚ずつ保証書、整備記録を確認してマジックで塗りつぶすORハサミでカット

9.自賠責保険、車検証情報
→運転する際に車に乗せておく必須の書類なので買取業者にきちんと処理をするように依頼※自賠責保険は場合によっては、扱っている保険会社に行って解約をすると未経過分が現金で受け取れます※

10.任意保険契約書
→車売却とは関係のない書類なので車内から下して自宅で保管

 


実際にあった個人情報漏洩事件


実際に査定マンが相談を受けた個人情報漏洩の事件を3つ紹介します。

【名義変更を怠った業者】

Aさんは1月に車を売却して4か月が経った5月の初旬。売却したはずの車の自動車税の納付通知書が届きました。なんと買取をした業者が自動車の名義変更をしておらず、ずっとAさんに自動車税が発生していました。
査定マンが間に入り、早急に名義変更をすると約束をしてもらい事なきを得ましたが、Aさんは新たに印鑑証明書を取得したり、納付を行ったり(実際は業者が払った)無駄な時間と労力が必要になりました。
この場合は完全に業者が悪いのですが、もしAさんが引っ越しをしていた場合はずっと自動車税が発生して大変なことになっていました。

 

【ナビデータを削除しなかった業者】


Bさんが車を売却して6日月が経った頃、あるストーカー被害にあいました。1か月後ストーカーは捕まりましたが、原因は車を販売した業者がナビデータを削除しておらず、購入された方がナビのデータから以前乗っていたBさんの家まで行ったところ、一目惚れをしてストーカーになったということでした。
販売業者がナビデータを削除しなかったことが原因ですが、Bさんも売却する車のナビデータを削除しておく必要がありました。

 

【クレジットカード情報を盗み取った買取業者】


Cさんは査定のために買取業者を訪れました。買取価格が高かったこともあり5日後に車を売却しました。その2か月後使った覚えのないクレジットカードの請求が届きクレジットカード会社いに問い合わせをしたところ、中古車買取りをしてくれた担当の名前で商品が購入されていることを突き止めました。
買取業者を問い詰めたところ、査定の際にクレジットカードが置いてあったのでそれを写真にとり、その情報で買い物をした。ということでした。
完全に買取業者が悪いのですが、Cさんも不用意にクレジットカードを車内に残していた部分は反省する必要があります。

 

まとめ


車を売却する際には、価格や手続きだけでなく、車内に残っている可能性のある個人情報の管理にも注意してください。
また、個人情報を適切に管理する買取業者」なのか?。個人情報の適正取り扱い」をしているのか?プライバシーマークを取得しているのか?
ということも重要です。もちろん買取業者だけではなく、あなた自身も被害者にならないために注意しながら、安全かつ安心して車を売却しましょう。